○安全なトマトを作るための工夫


病気になりやすい環境をなくす工夫・・・植物は湿度が高い環境にあると病気になりやすいのです。そこでビニルで覆われたハウスの中の湿度がなるべく上がらないように地面に黒マルチ*1を敷きます。これを敷くと地中の水分が空気中に上がってくるのが少なくなり、結果としてハウス内の湿度を抑えることになります。 
作業は天気に合わせて・・・トマト栽培には毎日いろんな作業があります。たとえば今の時期なら側枝とり*2もその1つ。側枝を取った切り口からは病気が入りやすいので、夕方までに切り口が乾くよう、作業は天気の良い日を選んで行っています。
農薬の散布を減らす工夫・・・黒マルチのほかにオンシツコナジラミという害虫を減らすためラノテープ(次回特集します)を使用しています。これら農薬を減らす取り組みを行う生産部会に対しては、県がエコファーマーとして認証し、その取り組みを応援する制度があります。 

*1 黒マルチとは0.5mmほどの厚さの黒色のビニルです。これを敷くことで湿度が上がるのを防ぐほか、雑草が生えるのを防いだり、地面の温度を高める効果があります。ちなみに冬場のハウス内の地中約10cmの温度が一番低くなるのは1月下旬から2月上旬で、およそ13度ぐらいまで下がるそうです。

*2 「そくし」と読みます。葉の付け根から出てくるわき芽のことです。
栽培ではこのわき芽が不要なため、小さいうちに取るのです。

○おいしいトマトを作るための工夫

冬場のトマトは水をあげるタイミングが難しい・・・もともとトマトは水をあまりあげない方がおいしく育つのですが、特に冬は水をあげると地面の温度が下がるので、なるべく水やりは控えるそうです。目安としては10日に1回。ただし葉先の色や株の勢いを見てタイミングを決めるとか。これは長年の経験、勘ですね。現在はテンシオメーター*2を参考にすることもできます。
肥料はどうするの?・・・藤田さんのハウスではトマトを植える前に完熟堆肥と肥料を土の中に入れておくので、基本的に追肥は行いません。元肥にはロング肥料180日タイプ*3 と呼ばれる肥料を使っています。
トマトの成長に必要な分だけ少しづつ吸収するので、しっかりと育っていくのです。

*2 土の中の水分量を測る簡単な機器。土の中に埋まる部分が素焼きになっていてそこから水が沁み出る強さで土壌水分量を判断する。
*3 窒素、リン酸、カリウムなど必要な肥料分が微細な穴のあいた樹脂に包まれており、その微細な穴から肥料分が少しずつ沁み出してくるので、長期間にわたりトマトの根が少しずつ吸収できる。